夏の終わり。上総掘りの足場やぐら、満を持してリニューアル!

延期に延期を重ねていた上総掘り技術伝承研究会の足場建て。
好天に恵まれた9日(日)、ようやく着工と相成りました!

まずは柱を立てる位置決めから…

赤い矢印がこれまで掘っていた井戸孔。ここから北西へ約2mずらして、新たな井戸を掘り始めます。
更地になっている現場はもともと水田(湿地)だったため、右奥の上池に向かって少し傾斜しています。

上の図面が、柱と筋交いを建てる穴の位置を明記したもの。

上総掘りの足場は、地域によって、またそれぞれの井戸掘り職人によって微妙に異なります。
小櫃川流域の足場の中でも、鶴岡方式の足場は丸太の総数16本と、最も少ない資材で組み上がる構造になっています。
井戸が掘り上がればすぐに次の現場へと移動するため、井戸職人たちは解体しやすく組み上げやすい足場やぐらを進化させていきました。

まずは井戸孔と、柱4本の位置を決めます。
手前の3本の杭のうち中央の長いものが井戸孔の位置。
左右の柱の間隔は、親方が井戸孔の上に立った時、その場で両腕を伸ばして柱にくくりつけた道具類に届くように計算されています。

足場やぐらの向きは、掘削する親方がヒゴグルマに向かって足場板の上に立った時、東か南を向くように建てます。
これは仏壇や神棚を設置する時と同じです。
つまり親方が作業中に向いている方が前。

主柱2本、前柱2本(各7m)を立てて…

最初に主柱2本を建てるための穴を50cmくらい掘ります。
丸太が立つだけの大きさでよいので、普通のスコップでは大きすぎ。
ここで活躍するのがダブルスコップ。
穴掘り用に特化しているので、ちょうどよいサイズの穴が掘れます。

続いて前柱。これで各7mの柱4本が立ちました。
ここでちょっと休憩です。

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袖ケ浦市郷土博物館に拠点を置き、国指定の重要無形民俗文化財に指定された「上総掘りの技術」の技術保持団体である「上総掘り技術伝承研究会」と、技術保持者である3代目・井戸掘り職人の鶴岡正幸がお送りする、上総掘りのお知らせチャンネルです。
千葉県の上総地方で誕生した伝統的な手掘りの深井戸掘り工法「上総掘り(かずさぼり)」。少人数の人力だけで、重機や電力を使わずに数百mの深さまで井戸を掘ることができるこの技術で、かつて新潟の油田や別府温泉なども掘られました。
現在では水不足に苦しむアジアやアフリカ諸国で、上総掘りの技術を活用した支援や国際交流を行う事例が増えています。
当会でも年に2回、JICAつくばセンターから海外の土木・治水系省庁の職員らを対象に、上総掘りの掘削体験と見学ツアーを受け入れています。
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