水を求める井戸掘りだけど、水がなければ掘れない?!

ようやく足場やぐらを完成させた上総掘り技術伝承研究会。
台風や雨天続きだった10月も過ぎ、いよいよ掘削作業再開に向けて現場整備が続いています。
11月4日(土)は、袖ケ浦市郷土博物館の万葉植物園・貯水池の水を、長~いホースを引っ張って、足場板の下のネバ水溜めまで、作業に欠かせない水を引き込むことに成功しました!

もちろん水が無くても井戸は掘れます。
というより、そもそも水がないから井戸を掘るのでは、と禅問答のような矛盾が否めないのですが、上総掘りは直径10cmの井戸孔の中に、粘土を溶かしたネバ水を満たした状態で掘削することで、少人数・最低限の道具だけで効率よく深井戸が掘れる技術です。
アフリカやアジアといった途上国などで、本当に水がない場所で掘る場合には、水なしで作業してちゃんと成功している例もありますが、その場合はかなりの大人数で、相当な重量の鉄管を使うなど、ネバ水の助けがないことを補うだけの手間がかかります。

上総掘り技術伝承研究会では長年、足場前にある井戸(機械掘り・電気ポンプで揚水)の水を利用して作業を行ってきましたが、今年の夏にポンプが故障し、来年度になるまで水が使えなくなっています。
そこで暫定的に、上池に面した「水のふるさと」の上にある万葉植物園を流れる小川~貯水池の水(これも機械掘り・タイマー式の電気ポンプで揚水)からホースを引いて、ネバ水溜めに水を流し入れることにしました。

ホースは、貯水池からマンホールを通し、池を経由して足場やぐらまで通しました。
ホース設置にはかなり苦労しましたが、無事に水を引くことに成功!

まな板みたいに美しい足場板を設置☆彡

水が引けたところで、ヒノキ材の足場板4枚を、下横丸太に荒縄でしっかりと固定しました。

次回は、ネバ水溜めの脇にネバ樽(ドラム缶)を設置し、井戸孔に樋口として塩ビ管(約1m)を埋め込みます。
さらに掘削作業の主役である掘り鉄管、スイコなどを主柱に備え付けるところまで行う予定です。
秋が深まり、そろそろ竹ヒゴを作るための竹採り準備もしなければなりません。
11月29日(水)には、久々にJICAの皆さんが見学にやってきます。
それまでに井戸の掘削現場としてリスタートできるか?!
頑張れ、上総掘り技術伝承研究会!!!

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次回の活動は3月18日(土)に袖ケ浦市郷土博物館にて行います。見学希望の際は必ず事前にご一報下さい。


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袖ケ浦市郷土博物館に拠点を置き、国指定の重要無形民俗文化財に指定された「上総掘りの技術」の技術保持団体である「上総掘り技術伝承研究会」と、技術保持者である3代目・井戸掘り職人の鶴岡正幸がお送りする、上総掘りのお知らせチャンネルです。
千葉県の上総地方で誕生した伝統的な手掘りの深井戸掘り工法「上総掘り(かずさぼり)」。少人数の人力だけで、重機や電力を使わずに数百mの深さまで井戸を掘ることができるこの技術で、かつて新潟の油田や別府温泉なども掘られました。
現在では水不足に苦しむアジアやアフリカ諸国で、上総掘りの技術を活用した支援や国際交流を行う事例が増えています。
当会でも年に2回、JICAつくばセンターから海外の土木・治水系省庁の職員らを対象に、上総掘りの掘削体験と見学ツアーを受け入れています。
現在、モーレツにメンバー大募集中!
見学やお問い合わせはetofumiya●r8.dion.ne.jpまで。
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