「勝」が書かれた色紙を手にポーズを取る平沢=20日、さいたま市

 悲壮な決意でプロ4年目に挑んでいる。平沢大河内野手が、ただならぬ決意で新たなシーズンに向かっている。その背中からオーラが漂う。今年に懸ける強い想い、決意がみなぎる。

 「今年が勝負だと思っているので。もう4年目。もう今までのように甘えは許されない。今年がダメだったら、終わり。それくらいの強い気持ちでいます」

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 昨年11月下旬にはオーストラリア・ベースボールリーグ(ウインターリーグ)に参加をするため、海を渡った。所属したのはニュージーランド・オークランドに本拠地を置くオークランド・トゥアタラというチーム。ダブルヘッダーは当たり前。時にはオーストラリア大陸に渡り、試合を重ねた。

 「なにが印象的だったかとよく聞かれる。それはやはり日本のプロ野球がすごく恵まれているということだと思う。日本のプロ野球の環境を当たり前と思わずにやっていかないといけないと思った」

 スタジアムのコンディション。雨天練習場やウエートルームなどの施設。スタッフの数。日本とは比べられないほどの環境だった。遠征では球場までバスで6時間ほど揺られることもあった。それでも世界中から選手たちが集まりプレーをしていた。アメリカ、韓国、台湾、オーストラリアやニュージランドの選手、日本の独立リーグから参加をしている選手も多かった。メジャーリーグで控えではあるもののプレーをしている選手もいた。年齢は幅広く18歳から35歳ぐらい。地元の選手は別の職業で生計を立てながら、野球をしていた。工場で働く選手、漁業を営みながら野球をしている選手もいた。聞けばプレーをしていても、ほとんどサラリー(給料)は支払われないという。「じゃあ、なんでプレーをしているのか?」。素朴な疑問を聞いた。返ってきた回答が胸に突き刺さった。

 「このリーグにはメジャーのスカウトも見に来ることもある。だから、ここでプレーをしていたら、もしかしたらチャンスがあるかもしれないだろ?」

 その言葉に自分の甘さを痛感した。どれくらいあるか分からない小さなチャンスに懸けるハングリー精神。漁業を営む選手は朝早くに海に出て仕事を終えてグラウンドに駆け付けることもあった。その姿にはまったく疲れを感じなかった。すべてはアメリカンドリームをつかむため。比べて自分の弱さを見つめ直した。昨年は112試合に出場し打率2割1分3厘、5本塁打、32打点。どちらかというとつかんだ試合出場機会というよりも与えられたチャンスだった。それでも夏場以降は疲れを感じ、状態を落とした。せっかくの好機をつかみ取ることが出来なかった。甘さを痛感した。その少し前には井口資仁監督からも同じように厳しい言葉を投げかけられたことがあった。ニュージーランドに出発する直前に行われた球団納会。「来年は厳しくいく」と声をかけられた。与えられたチャンスをモノに出来なかった自分。わずかばかりのチャンスをつかむべくガムシャラにプレーをするニュージーランドの選手。チャンスは何度もあるものではない。強い決意がみなぎった。

 「試合に出れればどこでもいいと思っている。今年は打撃でアピールをしたい。最低でも去年の数字を超えたい。競争に勝てるように準備をしていく」

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 昨年12月25日のクリスマス。浦和球場には平沢の姿があった。前日24日に帰国したばかり。長旅の疲れも見せずに黙々とバットを振り続けていた。「ボクはやるしかないんですよ」。強い決意がみなぎっていた。プロ4年目、勝負の一年が始まる。

(千葉ロッテマリーンズ広報 梶原紀章)

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