2018年6月2日(土)15時より千葉市生涯学習センター 大研修室で、新田英理子さん(一般社団法人 SDGs市民社会ネットワーク/日本NPOセンター)を講師に迎えて、「持続可能な開発目標=SDGs」を自分化することをテーマに講座を行いました。

◆◆まず、SDGsとは… ◆◆◆

貧困のない持続可能な世界を次世代に受け継いでいくことを目指して作成された持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals)。193か国すべての国が国連総会で採択した世界規模の2030年までの行動計画の中核で、17の目標と169のターゲットでできています。「誰一人取り残さない」で尊厳ある生活を保障することを目指し、経済、社会、環境の不可分な3つの側面に統合的に対応、課題間のつながりを重視しています。

◆◆SDGsに通じる身近な活動事例◆◆◆
―特定非営利活動法人 日本ファイバーリサイクル連帯協議会(JFSA)の活動発表―

JFSAは、古着や毛布、バッグなどのリユース事業を通して、パキスタンのスラムに暮らす子どもの自立を支える活動をしています。スラム住民の支援として子どもの自立を促す「教育」を支援対象とし、日本の多くの家庭が提供しやすくパキスタンでの需要が高い「古着」を資源として活かすことで、継続性のある事業を成立させてきました。事業が長年持続することにより、「支援する学校の増加、子どもたち、親たちの意識が変わってきたことなどやりがいを実感しているので、まずは自分のできることから始めることが大事だと思う」と発表者の澁谷奈々さんは話しました。

◆◆「SDGsを自分化する」講義とワークショップ◆◆◆

具体的に千葉での活動発表を聞いたあと、世界や日本で起こっている危機的な状況に、世界でも日本でも、このままでは持続不能となってしまうということから、SDGsの必要性やその内容について学びました。

<<SDGs実現の行動計画の特徴とは>>

・重要な要素「5つの”P ”」
(People人間、 Prosperity豊かさ, Peace平和, Partnershipパートナーシップ, Planet地球)
・普遍性…先進国も含めたすべての国に適用可能
・包摂性…「誰一人取り残さない」で、尊厳ある生活を保障することを目指す
・統合性…経済、社会、環境の不可分な3つの側面に統合的に対応し、課題間のつながりを重視
・多様性…様々な国別の状況によってその優先順位を考慮

以上のような特徴をもたせたSDGsでは、2015年までのMDGsからさらに進めた形で、さらに広く統合的に適用できるよう作成されていることを学びました。「最も遠くに取り残されている人々にこそ、第一に手が届くよう、最大限の努力を行う」という精神に、全世界193か国の首脳が承認したということは、とても貴重だと新田さんのお話から実感しました。

さらに、グループワークを交え、各分野の市民活動団体のほか自治体や民間企業など、異なる分野、立場からの視点に触れ、より自分のこととして具体化し、学びを深めていました。

◆◆◆取り組み状況は?◆◆◆

政府セクターでは、2016年にSDGs推進本部を設置、SDGs実施指針を確定し、推進をはかっています。民間企業では、これまでのCSRからの流れに加え、投資家が※ESG投資に注目していることから、SDGsへの取り組みが世界では加速化しています。

 ※ESG投資…環境(Environment)、社会(Social)、ガバナンス(Governance)の3つの観点が、企業の長期的な成長のためには必要だという考え方から、投資の意思決定において考慮に入れる手法

NPO、NGOでも、SDGsを共通の認識として、行政や民間企業と協働で取り組みやすい領域となるはずだということ、SDGsの理解の深まりによって課題間の関わりが透けて見え、自団体の活動を見直す際の参考になること、など公益団体にとって有用なポイントも理解できました。

活動を前年からの積み上げで考えるのではなく、2030年時の目標を設定し、そこから遡って今から何をしていくべきかと考えるきっかけに、SDGsを活用してくださいという新田さんの言葉に、私たちの団体は、そして私は、何から始めよう!?と各自が自問自答できる貴重な時間が持てました。

●受講者アンケート回答から
・総合的に世界で目標を持って行動しようということはすごい!と思いました。具体的な事例を聞くことで、自分たちのこととして引き寄せやすいと思う。
・SDGsは特別なものでなく、日常に密接に関連している。まず「できること」何?→ する!!
・自分の活動をすべての目標につなげて考えると活動の幅が広がる。

 参加者33名中 アンケート回答者20名 講座満足度平均値 90%

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