7月23日、いつもの掘削現場を離れ、八千代市まで遠征!

挽回作業が続いている上総掘り技術伝承研究会ですが、袖ケ浦市郷土博物館に「古い上総掘りの道具を保管しているが、ぜひ博物館で収蔵してもらえないか」という申し出があり、7月23日は八千代市の「上総掘伝承の会」を訪ねました。
写真は会の皆さんが所蔵する船橋市海神の「渡邉組」という井戸掘り職人たちの写真。
昭和初期頃でしょうか? 軍服姿もあります。
職人たちの半纏姿、その体の厚み。何ともカッコいいじゃありませんか。
やっぱり写真って撮っておかなきゃいけませんね!

ボランティアで掘削し続けるパワフルなメンバーの皆さん

上総掘伝承の会は2003年に「上総掘り同好会」として創設。
2年後に上総掘りの普及・伝承を目的として「上総掘伝承の会」を設立しました。
(私たち「上総掘り技術伝承研究会」と、名称も大変よく似ています(笑)。)
これまでに八千代市近辺を中心に数多くの井戸を掘削。
その全てが、掘削のための資材から運搬費、メンバーの交通費、会員有志による手弁当(100%ボランティア)と聞いて驚きました。

ただし八千代市では市民活動団体へ1%支援金交付制度が活用されています。
上総掘りでは大きくて重い(しかも長い)資材を動かすため、普通に現場を移動させるだけでもトラックなどの手配が必要ですし、その資材を製作するのもそれなりの費用がかかります。竹ヒゴや細かい金具など消耗品も多く、決して「安く」「手軽に」できる活動ではありません。

地域や学校関連との密な関係づくりと、拠点としている広場の近隣に暮らす多才なメンバーに恵まれていることを本当にうらやましく感じましたし、今後とも交流を深め、ともに上総掘りという素晴らしい技術を守っていく仲間として、いいご縁ができました。

江戸川区で実際に使われていた上総掘りの道具☆彡

そして会の皆さんが、今日のためにと倉庫から道具を一通り出して、ブルーシートに並べておいて下さいました!
この掘削用具は、かつて江戸川区東小岩で「三代目井戸林(りん)」の屋号で井戸の掘削を行っていた中野幸男(さきを)さんが使っていたもの。
縁あって、会の皆さんのところで保管されています。
残念ながら中野さんは既に亡くなられていますが、上総掘りの実際の掘削に使われていた非常に貴重な道具の数々です。
木製の工具箱も、いい味でてます!

一文字ノミが青いのは錆止めを塗ったためだそう。
これに合わせる鉄管は、どうやら私たちの会と同じ太さのようです。

とにかく巨大なサキワ!ということは、掘り鉄管も相当な太さだったそうで、その代わりに長さは短かったらしい、とのこと。
ずいぶん一文字ノミがえぐれているのは、掘削で削られてしまったためか。

それでもツメは3本1セットで保管されていました。
私たちの会の鶴岡方式と同じ、3本ツメです。
太い鉄管だと4本、5本と増えていくのかと思ってしまいました(汗)。

中野さんが使っていたカナシキ(金敷、ヒゴ輪の成形などに使う)は、私たちの会で使っているT字型でなくL字型。
道具を作るための道具も、職人それぞれなのです。

こちらはコシタヌキ。掘り鉄管やスイコを地上に上げた時、コシタ(弁)を開けて中身を出す時に使うものですが、持ち手がしっかりとした木製です!
私たちが使っているのは鉄棒を曲げただけのシンプルなもの。
太くて重い鉄管を扱う作業だから、頑丈な道具が必要だったのかもしれません。

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袖ケ浦市郷土博物館に拠点を置き、国指定の重要無形民俗文化財に指定された「上総掘りの技術」の技術保持団体である「上総掘り技術伝承研究会」と、技術保持者である3代目・井戸掘り職人の鶴岡正幸がお送りする、上総掘りのお知らせチャンネルです。
千葉県の上総地方で誕生した伝統的な手掘りの深井戸掘り工法「上総掘り(かずさぼり)」。少人数の人力だけで、重機や電力を使わずに数百mの深さまで井戸を掘ることができるこの技術で、かつて新潟の油田や別府温泉なども掘られました。
現在では水不足に苦しむアジアやアフリカ諸国で、上総掘りの技術を活用した支援や国際交流を行う事例が増えています。
当会でも年に2回、JICAつくばセンターから海外の土木・治水系省庁の職員らを対象に、上総掘りの掘削体験と見学ツアーを受け入れています。
現在、モーレツにメンバー大募集中!
見学やお問い合わせはetofumiya●r8.dion.ne.jpまで。
※●は@(アットマーク)

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