山商グループの出発点となった居酒屋「一九」=船橋市

 船橋市内で居酒屋など飲食店の経営をしている山商(山本博通社長)。地元産の食材にこだわったメニューが人気で、JR・東京メトロ・東葉高速鉄道西船橋駅周辺を中心に展開しているグループの店舗数は、6月に立ち上げたカフェ、バル併設のクラフトビール醸造所も含めて12。船橋に来なければ出合えない「味」を探求し続けている。

 グループの基幹となった居酒屋「一九」のオープンが1983年。味とリーズナブルな料金、駅前という立地の良さもあり人気店に。その後、居酒屋以外にも同駅周辺でもつ鍋、ジンギスカン、ラーメンなど形態の違う飲食店を相次いでオープンさせた。

 「普通のチェーン店なら、たとえばもつ鍋がはやればメニューに加える。でも、いろんなことを一つの店でやろうとすると、どっち付かずになって結局駄目になる」。同駅周辺の半径200メートルほどのエリアに9店舗もオープンさせ、いずれも繁盛店に育て上げた秘けつを山本圭一専務は語る。

新たな分野に挑戦するため、6月に立ち上げられた船橋ビール醸造所=船橋市

 同グループが特に地元の食材に強いこだわりを持つようになったのは10年ほど前から。市内の農家、漁師らとの交流を通じて船橋ブランドの食材の可能性を強く意識。以前は築地市場を経由して仕入れていた魚介類を船橋漁港から直接仕入れるようになった。ここ数年で知名度が急上昇したホンビノス貝も同グループがいち早くメニューに取り上げた。

 小松菜の栽培農家と協力して、今では“西船のソウルドリンク”と呼ばれるほど人気の小松菜ハイボールを考案。山本専務の中学の後輩で、同市在住の作家・森沢明夫さんの小説「きらきら眼鏡」に登場以来、都内からも小松菜ハイボールを求め西船へ足を運ぶ人もいるという。

 新たな展開として、6月に西船橋駅近くに「船橋ビール醸造所」を開設。既にエールビールの提供は始まっているが、今秋には地元産のニンジンの葉を使ったホワイトビールなども提供する。

 「地元の人たちと一緒に船橋にしかないものを提供し、もっと船橋に人を呼び込みたい」と山本専務。これからも地元に密着し、愛される会社を目指す。

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