1軍キャンプの全日程を終了した千葉ロッテの首脳陣、選手ら=石垣

 濃厚な時間はあっという間に過ぎ去った。1日から始まった千葉ロッテマリーンズの石垣島春季キャンプ。初日こそあいにくの雨が降り、室内練習場での練習となったが、それ以降は予定通りのメニューを消化した。競争を煽(あお)った日々で、選手たちは自主自律の精神で取り組み、成長していった。

 「選手たちには1年間、試合に出続けてやるという意気込みでやってもらいたい。そういう意味では今年はチャンス。いろいろなポジションを奪える可能性がある。逆にいうと、今年チャンスをつかめなかったら、もうない。それくらいの背水の気持ちでやってほしいと思っている」

 全体練習は午前9時開始。それでも選手たちは早い選手で8時前には室内練習場に姿を現し、打ち込んだ。アップ前に入念なストレッチを繰り返して練習に備えた。全体練習後も個別練習は簡単に終わらない。午後7時すぎにようやく最後の選手が宿舎に戻る。長い選手は1日12時間近く球場にいたことになる。それは強制ではなく自主性。競争を煽り、選手たちを信じ、気持ちを乗せていく中でどんどん練習の濃度は濃くなっていた。

 「昨年は10時にアップ開始だったのを今回は9時にして、逆にアップを1時間やっていたのを30分にした。その分、個別で自分たちが強化をしたい練習に取り組める環境にした。みんなが自分たちの練習を遅くまでやっている。密度はかなり濃い。選手たちの意識が違う」

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 選手を奮い立たせる言葉があった。キャンプイン前日の1月31日。若き指揮官は選手たちに伝えた。「自分が生まれた1974年から勝率1位でのリーグ優勝をしたことがない。これは本当に悔しいこと。今、いるこのメンバーでその歴史を塗り替えよう。勝ち取ろう。そしてオフにここにいるこのメンバーで喜びを分かち合おう」。1、2軍全選手を集めてクールな男が力説した。

 「やっぱり3位からの日本一というのは違う。勝率1位でのパ・リーグ制覇を目指していかないといけないと思う。今、いる選手たちのそれぞれが高い意識を持ち、力を発揮してくれれば、そこを目指すことはできる」

 井口マリーンズが発足してから事あるごとに、あえてリーグ優勝を公言してきた。それはチームに逃げ道をつくらないため。あくまでクライマックスシリーズを勝ち抜いての日本シリーズ進出ではなく勝率1位を本気で狙いにいく。だからメディアが「下克上」という言葉を使うのを嫌う。「下克上ではなくて1位から日本一になります」とキッパリと回答する。

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 19日に充実したキャンプを打ち上げた。印象に残ったことがあった。前日18日の台湾プロ野球・ラミゴモンキーズ戦の試合後。2連勝した選手たちに鳥越裕介ヘッドコーチは指摘した。「きょう金森(栄治)打撃コーチは声をからしていますね。一方で皆さんはどうですか? 声をからしている人はいませんね。もっと声を出しましょう。お互い励まし合って、声をかけあって元気いっぱい、精いっぱいやりましょう。もっともっとやれることはある。声はもっと出るはず。限界まで声を出すベンチでありたいと私は思います。沖縄本島での2試合は声をからしていきましょう」。シンプルな指令だが、今のマリーンズを象徴するメッセージだった。エネルギーにあふれ、貪欲に粘り強く、そして最後まで諦めずにプレーをする。12球団のどのチームよりも高い意識をもって春季キャンプを終えた新生マリーンズはベンチ一丸で敵にぶつかっていく。目指すはパ・リーグ1位のみ。周囲は笑うかもしれないが実際にこのキャンプを目にした人は誰でも分かる。明らかに井口マリーンズは今までと違う。暗い話題の多い日本社会に明るい話題を提供するのはマリーンズだ。

(千葉ロッテマリーンズ広報梶原紀章)

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