石垣島キャンプで打撃練習する福浦。2千本安打の大台へ68本。

 充実した表情を見せた。福浦和也内野手は2月26日に石垣島での2軍キャンプを打ち上げると、28日からロッテ浦和球場で練習を再開した。24年目のキャンプもバットを振り、体をイジメ抜いた日々だった。

 「2軍でマイペースに好きなようにやらせていただいた。これだけじっくりとやらせていただけたことに感謝。おかげさまでいいキャンプを送ることができた。振って、動いてけがなくここまで来ている」

 プロ通算2千本安打まで、あと68本と迫る大ベテランは井口資仁内野手と共に2軍での調整練習を任された。第1クールはあえてフリー打撃は封印し、ロングティーをメインに力強くスイングすることを心がけた。そして満を持して第2クールから本格的な打撃へと移行した。

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 「下半身を使ってボールを遠くに飛ばすにはロングティーが一番。重点的に行った。そこで下半身の動かし方を思い出す作業を行い、下半身の筋肉を一度、張らしてから、バッティングに入る。ここ数年はずっとその形でやらせてもらっている」

 ロングティーではきれいな放物線を描きボールを遠くへと飛ばす。一回一回、感触と体の動かし方を確かめるように丁寧に振る。その打球はとても41歳の大ベテランとは思えぬ鋭さがある。そしてその光景を2軍の若手選手たちはいつも羨望のまなざしで見ていた。若い子と接することの多い2軍キャンプでは、立ち振る舞いと技術を見せるのも大事な役割だと認識していた。

 「若い子にとって刺激になってくれればうれしいよね。ヒントを見つけてもらえたらいいなあとは、いつも思っている」

 打撃練習ではスイングとメカニックチェックに集中し、近寄りがたいオーラの漂う背番号「9」だがグラウンドでの練習を終え場所を移動してのウエートになると、穏やかな表情へと変わる。そこで若手たちにアドバイスを行ったり、トレーニング方法やスイングについての持論を語る。周囲の選手たちの目が輝く瞬間だ。

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 ウエートで再び注目を集める時間がある。大ベテランのベンチプレス。徐々に負荷をつけ、最後は130キロ台まで行き着く。時には135キロまで押し上げる。顔を真っ赤にしながら鬼気迫る表情で持ち上げる姿は圧巻だ。

 「オレみたいなオジさんが130キロを上げるんだから、若い子たちはきっと『負けてられねえ、オレも』となっていると思うよ。そういうちょっとした刺激剤にもなることができたらうれしいよね。ベンチプレスはずっと力を入れると持たない。一瞬に力を集中して持ち上げる。だから、一瞬の力の出し方、伝え方を体が覚える。それは打撃に相通じるものがあるよね」

 年を重ねるにつれてベンチプレスは80キロ台と控えめにしていた。しかし「維持はできても力は強くならない」と数年前から再び本格的に再開。今は130キロを常時、持ち上げている。なによりもその一瞬の爆発力こそが打撃には生きると信じている。それを身をもって後輩たちに伝える。「140キロもいくかな」と横で90キロ台を必死に持ち上げる21歳の香月一也内野手に目線を合わせると不適な笑みを浮かべた。「オレに負けるなよ」という福浦流の静かなるメッセージだ。

 「ここまで本当に充実していた。順調で状態はいい。疲労がたまった時はあったけど、そういう時は周囲が『この辺でやめておこう』と止めてくれた。ありがたい。ファンの方も『応援しています』と声をかけてくださる。だから、オレは頑張らないといけない」

 昨年は飛ばしすぎた結果、左足首のけがに見舞われた春季キャンプだったが、今年は順調に消化をした。そして若手選手たちと濃厚な時間を過ごした。周囲、後輩たちが背番号「9」の背中に熱い視線を送っている。その期待に応えるために今年もまたバットを握る。福浦の24年目が始まった。

 (千葉ロッテマリーンズ広報 梶原紀章)

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