2017年のスローガンを手にする伊東監督

 すぐに決まった。新たな一年のチームスローガン。伊東勤監督は2016年シーズンが終了した時点から次なる戦いに向けたビジョンに思いを巡らせていた。何度も口にした。「結果には満足をしていない。不本意な一年」。マリーンズは球団史上31年ぶりとなる2年連続のAクラス。その事実は受け入れても、指揮官として満足をするつもりは毛頭なかった。4年間、チームを率いてきて確信した。このチームはもっとできる。能力のある選手が多い。だからこそ、妥協なく、限界をつくることなく攻め続ける姿勢こそが今、必要なのだという結論に改めて至った。

 「限界など定めず、挑戦し続け、挑み続け、どこまでも攻め続けた先にこそ栄光というものはあるんだよ。どんな状況の時も、もうダメだと決めつけたり、限界を決めずにみんなで一年間、突き進みたい」

 クライマックスシリーズが終わり、本拠地ZOZOマリンスタジアムにて秋季練習を開始した昨年10月下旬には2017年シーズンに向けた構想をそのように明言していた。11月から行われた鴨川市での秋季キャンプでも「超!追い込み」というテーマを掲げた。ただ、追い込むだけではない。選手個々が「追い込んだ」と思ったそのずっと先まで体をいじめぬく。だからこそ「追い込み」の前に「超!」を付けた。人間というものは自分に甘い。自分が限界だと思い込んでも、大概は余力が残っているものだ。それに気が付いてほしかった。自身の体力、気力が本来は、どれほどあるのか。若い選手たちが自分たちで発見することで、新シーズンではそれを実戦で体現してほしいと願った。

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 キャンプ中、指揮官がグラウンドで練習を見ていた時だった。あるスタッフが聞いた。「監督の現役時代はどんな秋季キャンプをされていたのですか?」。温厚な目が一瞬、鋭さを増した。そして返答した。「思い出はほとんどない。なぜなら、リーグ優勝をした思い出ばかりだからだ。この時期は日本シリーズ中か、終わった直後。キャンプにはほとんど行っていない」。現役時代、14度のリーグ優勝、8度の日本一を経験。セ・リーグのすべての球団と日本シリーズで対戦した栄光の実績を誇る指揮官にとって秋とは悔しさを胸に鍛錬をする季節ではなく、限界ギリギリまで戦い抜き、ようやく栄光をかみしめている時期。だからこそ、語気を強めた。今、目の前にいる選手たちにもそのような思いを体験させ、誇り高き精神を身に付けさせたいと誓った。

 「そのためには限界に挑み、越えないとね。優勝、日本一の栄光は限界の手前にはないよ。そんなに甘くない。肉体、体力、精神的なギリギリの極限の状態で戦い続けてこそ、ファンの心を動かすような感動を提供できる」

 こうして2017年のスローガンは「翔破 限界を超えろ!」に決まった。毎年、伊東監督の強い思いが込められる言葉がサブスローガンとなる。今年も強い決意がにじみ出ていた。

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 「限界を超えた先の喜びを信じて、今年こそ『翔破』を果たします。まだ見ぬ栄光の目的地まで我々は両翼を広げ、空高くどこまでも飛んでいきます」

 指揮官はそのようにファンに向けた新年のメッセージを送った。『翔破』には、鳥や飛行機などが、目的地まで長い距離を飛びきること、鳥が空を飛び通すこと、飛行機などが、全行程を飛びきることという意味がある。酉(とり)年にはピッタリの言葉だ。そして今年、マリーンズは限界を超える戦いに挑む。諦めない姿勢、全力を出しきって闘う生き様で、見てくれているファンの心を動かす試合をすることを約束する。暗いニュース、不景気な話題が続く最近の世の中にあって、マリーンズは限界などあるものかと挑み続け、ぶつかり、突破する姿はきっと多くの野球ファンに強いメッセージとして伝わるはずだ。

 (千葉ロッテマリーンズ広報 梶原紀章)

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