古い町並に、滔々と水が湧き出づる名水の城下町、久留里。その積み重ねられた時間の色、清冽な自然の恵みを、感受性に満ちたカフェが静かに、ゆっくりと受け止め続ける。

旦那さんのカフェから奥さんのパン屋さんへ

君津市の内陸部に城下町、久留里を久しぶりにたずねました。久留里は「平成の名水百選」にも選ばれた水のまちとしても知られています。そんな風情あるまちの裏通りにひっそりと佇むカフェが「旅ヲスル木」です。

自ら畑を耕すご主人のDAOさんが、そのカフェ空間に風土の気配を醸しながら、鮮やかな食の舞台を演出されています。

主役はDAOさんや知人が作った食材を使った料理。お母さまの作った糀でニンニク醤油糀を作り、木更津の矢那でパン屋を営む朋子さんの〝焼きたて〟が加わる日もある。そんな朋子さんの店の屋号は〝紡(つむぎ)〟。文字通り、食材で紡がれた糸が、今この場の個性を綾なしています。

奥さまの朋子さんが営むパン屋さん「紡」。木更津市の山側、矢那エリアの丘のうえにあります

パン小屋の中で天然酵母パンを作る朋子さん。水曜日限定営業(8月は夏期休業中です)

カフェでは小さなマルシェやライブ、古本市などが不定期で開催され、集うひとたちと未来を語る機会も増えたように思います。お互いの得意な事、暮らしのあり方を、穏やかな自然を抱いた里の風土、ちいさな城下町の歴史の匂いに溶け込ませてゆく。社会という川を流れ旅ゆく木は、そうした小さな豊かさを紡ぎながら、人生の旅人を迎え入れる樹となって、この地で逞しく根を張ってゆきます。

『房総カフェ』『房総のパン』千葉県内お取り扱い店一覧

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ひとり出版&編集室の『房総カフェ』おいしい営業日記チャンネル

暮ラシカルデザイン編集室の沼尻と申します。企画から取材、撮影、執筆、デザイン、販売、流通までを一貫して行い、「房総・千葉県の名刺」となるようなリトルプレス『房総カフェ』『房総のパン』シリーズを発行しています

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