1年ぶりに、やってきました円覚寺。

久留里藩主・土屋氏の菩提寺であった円覚寺。開基は1604(慶長9)年。
この寺で養育された忠直公の父・昌常は、武田信玄・勝頼に任え、忠直は徳川家康に見出され、のちに秀忠に任えたといわれています。
本堂のあちこちに残る家紋は土屋家のもの。
11年前の井戸巡りツアーでは、ここでお弁当を食べたものです。

山門から坂道を上がった寺の墓所の奥には、竹林を背景に県内最大といわれる五輪の塔がそびえています。
今回は見学しませんでしたが、土屋家代々の墓所もひっそりと並んでいます。

哀愁の鐘楼(鐘突き堂)が往時を偲ばせる

お隣の円如寺は9月に開催される萩まつりなど、四季の花々を楽しむ人で賑わいますが、ここ円覚寺は無人寺。
本堂も鐘楼も、境内はひっそりと静まりかえり、大きなキジがすぐ近くを横切っていきました。

井戸巡りツアーのお目当てはやっぱり750mの自噴井戸!

実はここ、円覚寺の境内は上総掘りの聖地とも言える場所!
昭和12年出水と記された自噴井戸が、今もじゃんじゃん地下水を噴き上げているのですが、なんとこの井戸の深さは記録によれば750m。
当たり前ですが、人力だけで掘られたもの。
現存する最深の上総掘り自噴井戸だといわれています。

鉄のハシゴを登ってみると、蓋のない円柱状の土管からは、滾々と地下水が豊かに湧き出ています。この水は、数本のパイプで付近の田んぼやカラー畑などに引かれ、農業用として今も活用されているそうです。

すぐそばにある石碑には、「円覚寺24世 松本茂雄」(施主)と、檀家総代の3名の氏名に続いて「井戸職 東城吉太郎」と記されています。

かつて掘削作業で、大人が数人がかりで1日数cmしか掘れなかった経験を持つ上総掘り技術伝承研究会にとって、憧憬の対象ですらあるこの井戸。
今年2017年は奇しくもこの井戸の出水からちょうど80年。
枯れることなく豊かな水量を誇り、地域を潤してきた上総掘りの、まさに金字塔と言っても過言ではないでしょう。

さて、メンバーは再び車に乗り込み、JR久留里駅前にある久留里観光交流センターをめざして再び南東へと走るのでした。

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上総掘りチャンネル

袖ケ浦市郷土博物館に拠点を置き、国指定の重要無形民俗文化財に指定された「上総掘りの技術」の技術保持団体である「上総掘り技術伝承研究会」と、技術保持者である3代目・井戸掘り職人の鶴岡正幸がお送りする、上総掘りのお知らせチャンネルです。
千葉県の上総地方で誕生した伝統的な手掘りの深井戸掘り工法「上総掘り(かずさぼり)」。少人数の人力だけで、重機や電力を使わずに数百mの深さまで井戸を掘ることができるこの技術で、かつて新潟の油田や別府温泉なども掘られました。
現在では水不足に苦しむアジアやアフリカ諸国で、上総掘りの技術を活用した支援や国際交流を行う事例が増えています。
当会でも年に2回、JICAつくばセンターから海外の土木・治水系省庁の職員らを対象に、上総掘りの掘削体験と見学ツアーを受け入れています。
現在、モーレツにメンバー大募集中!
見学やお問い合わせはetofumiya●r8.dion.ne.jpまで。
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