秋深し。現場はひたすら挽回作業!

ことし6月にスイコ2本を井戸孔に取られてしまうという大ピンチの渦中をさまよっている上総掘り技術伝承研究会。
埋まったスイコを回収すべく、見学者への対応や井戸掃除の受注などをこなしながら挽回作業に励んでいます。

11月5日(土)、小雨あがりの曇り空→晴れ。朝9時、鶴岡先生&メンバー4人が袖ケ浦市郷土博物館の現場に集合し、挽回作業を再開しました。
まずは井戸孔に下ろしてあった竹ヒゴを巻き上げ、重りを外してブリキの細スイコにつけかえて浚渫(しゅんせつ)作業。
スイコを上下させると弁が閉じる感触、スイコ内に泥が溜まっていく様子を体感。
掘り手はシュモクというハンドルを握っている両手から伝わってくる、さまざまな感覚を頼りに井戸孔の底の様子をさぐりながら作業を進めていきます。

スイコでの浚渫(しゅんせつ)を4、5回繰り返した後、いったんスイコを外してハダマワシに付け替え、井戸孔に下ろしてみました。引き揚げる際、埋まっているスイコとつながっているヒゴのフシ?部分が、ハダマワシとウワガマの接続部分に引っ掛かり、なかなか上がらなくなり苦心しました。

すぐにはムリ!でも熟練すれば最強の職人技「ヒゴ継ぎ」

作業中、竹ヒゴの長さが足りなくなり、倉庫から1本補充しました。その新しい竹ヒゴの先端部分(製作時に四つ割り済み)をネバダルに浸し、その間にワリツギ用のヒゴワ・スベルなどを準備。ヒゴグルマの軸受(シャフト部分)から回転のたびに摩擦音がしたので、油をさすなど足場メンテナンスも行いました。

お昼休みには、11月17日に予定されている袖ケ浦市の市民交流サイト「ガウラナビ」の親睦会開催について、また新規メンバー増員のための意見交換、さらに鶴岡先生の現役時代の体験談などを交えて、昼食休憩。

10時30分、事前に連絡のあった見学者のKさん(鎌倉より)が訪問し、自著本を提供して下さいました。午前中は博物館内の常設展示を見学し、午後から現場作業を見学。
また作業中、ネバミズを濃くするため、ネバダルに粘土を補充。3、4キロの塊を4、5個投入し、コネボウで撹拌しました。

竹ヒゴの長さを足して、再びスイコで浚渫☆彡

午後、竹ヒゴ接ぎ作業開始。接ぎ手の加工修正とヒゴ輪の調整は、熟練が必要な技術です。
ヒゴを接ぎ足して、さらに井戸孔の深部までスイコを下ろしての浚渫作業。3、4回繰り返すと、大量の泥を回収することができました。
作業中、抜けなくなっているスイコ上部(肩?)に、下ろした細スイコの下部が当たる感覚がありました。
15時過ぎに作業を終了し、道具類を片付けて解散しました。
挽回作業、もう一息です!

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袖ケ浦市郷土博物館に拠点を置き、国指定の重要無形民俗文化財に指定された「上総掘りの技術」の技術保持団体である「上総掘り技術伝承研究会」と、技術保持者である3代目・井戸掘り職人の鶴岡正幸がお送りする、上総掘りのお知らせチャンネルです。
千葉県の上総地方で誕生した伝統的な手掘りの深井戸掘り工法「上総掘り(かずさぼり)」。少人数の人力だけで、重機や電力を使わずに数百mの深さまで井戸を掘ることができるこの技術で、かつて新潟の油田や別府温泉なども掘られました。
現在では水不足に苦しむアジアやアフリカ諸国で、上総掘りの技術を活用した支援や国際交流を行う事例が増えています。
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