ゴールが見えない戦いは辛い。目標を見失わず頑張りたい…。

今年3月にいったん鉄管をとられ、4月にあっさり挽回に成功し、
さらに6月に再びスイコをとられてしまった上総掘り技術伝承研究会。
挽回作業がはかどらぬまま、3カ月が経過しました。
夏の盛りもとうに過ぎ、気づけば季節は巡ってもう秋の入口。
ひたすらハダマワシを下ろしながら、
いつか2本のスイコがすーっと上がってくる日を夢見ていました。

残念ながら、簡単には挽回できない2本差し。
通常の掘削ができないため、見学者や掘削体験の希望者にも、
ちゃんとした上総掘りを見せてあげられないことがもったいなくて、
気持ちは焦るが、人手は足りず。
粘土をつめた土嚢をぶらさげた天秤は動かず…。

ブリキのスイコでトテチテタ、ハネギ揺らしてコンニチハ♪

先週18日(土)は、久々にハダマワシを下ろして挽回作業。
前回の作業からかなり間が空いてしまい、ますますもって2本のスイコは井戸孔に刺さったまま(2本差し=サムライ状態)。
ハダマワシがほとんど下がっていかないので、ここでちょっと勝負に出ることに!
井戸孔の中にはどんどん粘土や砂が堆積してしまっているはずなので、思い切って新たに細いスイコを入れてみて、少しずつでも井戸孔の中をさらうことができたら、2本のスイコが上がってきてくれるのではないか、という期待を込めて、倉庫の奥を物色。
以前、井戸掃除の時に使ったブリキの細スイコを使ってみることにしました。

ブリキ(tin plate)とは、錫(スズ)をめっきした鋼板のこと。缶詰や一斗缶など水分と接触する部材に多用され、かつては玩具の主要な材料でした(ちなみに亜鉛をメッキしたものがトタン)。
とにかく軽くて取扱いはラクなのですが、薄くて弱いので、やたらにぶつけると曲がったり凹んだり穴が開いたりと、丁重に扱わねばならないのが難点。
ですが挽回用具のストックにも限りがあり、今回はあえてブリキスイコの出番となったのです。
ちょっとスチームパンクっぽいレトロな素材感が、マニア←?にはたまりません(笑)。

「3本差し」にだけはなりませんように…(涙)!

まず樫材と鉄板でコシタ弁を作って打ち込み、なぜか掘り屑を吐き出す窓と逆向きについていたウワガマを外して付け替えました。

細く短いので一度に取り込める掘り屑は多くありません。
こまめに地上に上げて掘り屑を吐き出すのを繰り返すのみ。
挽回作業の転機となってくれることを祈りつつ、作業は次回に続きます!

関連する記事

週刊ちばにっぽう 2015/12/5-11

12月5日~11日の千葉日報ウェブ掲載記事の中から、反響の大きかった記事、おすすめの記事などをご紹介します。


   千葉日報チャンネル

ノーベル賞の梶田さん 柏に凱旋! 授賞式関連ニュースまとめ

ノーベル物理学賞を受賞した梶田隆章教授。スウェーデンで開かれた授賞式後初めて、柏の東京大学宇宙線研究所に出勤…


   ちばとぴ!編集部チャンネル

関連するキーワード

上総掘りチャンネル

袖ケ浦市郷土博物館に拠点を置き、国指定の重要無形民俗文化財に指定された「上総掘りの技術」の技術保持団体である「上総掘り技術伝承研究会」と、技術保持者である3代目・井戸掘り職人の鶴岡正幸がお送りする、上総掘りのお知らせチャンネルです。
千葉県の上総地方で誕生した伝統的な手掘りの深井戸掘り工法「上総掘り(かずさぼり)」。少人数の人力だけで、重機や電力を使わずに数百mの深さまで井戸を掘ることができるこの技術で、かつて新潟の油田や別府温泉なども掘られました。
現在では水不足に苦しむアジアやアフリカ諸国で、上総掘りの技術を活用した支援や国際交流を行う事例が増えています。
当会でも年に2回、JICAつくばセンターから海外の土木・治水系省庁の職員らを対象に、上総掘りの掘削体験と見学ツアーを受け入れています。
現在、モーレツにメンバー大募集中!
見学やお問い合わせはetofumiya●r8.dion.ne.jpまで。
※●は@(アットマーク)

ランキング

人気のある記事ランキング