千葉県栄町の庁舎内で、龍をモチーフにした町のマスコットキャラクター「龍夢(ドラム)」のお菓子を発見しました。ドラゴンにちなんで「どらまめ」と名付けられた、町特産黒大豆のきな粉を使っているそう。

はて…、もぐもぐ、なぜ…、もぐもぐ、栄町の皆さんは、これほどまでに龍に愛着を抱いているのでしょうか。調べてみました。

ゆるキャラ界のキラキラネーム、栄町のマスコットキャラクター「龍夢」。「ドラム」と読ませます。

情報を求めて役場をさまよっていると、龍夢くん本人に遭遇! いろいろ質問攻めにしてみましたが、反応がありません。

すると別の町職員が「龍角寺」の存在について教えてくれました。なんでも「千葉県で最古の寺かもしれない」とか。

龍角寺…、龍…、もぐもぐ…、行ってみるしかない!

栄町の龍伝説とは

JR安食駅から東へ徒歩約40分。

水田の広がる地域や細い路地を抜けると、ひっそりとした住宅地の中に龍角寺は現れました。関東地方で最も古い寺院の一つとの事前情報から、鬱蒼たる巨木林立する厳かな佇まいを想像していた編集部員でしたが、意外にもすっきりとした境内。

入り口近くの案内看板には、「709年に竜女化来し、一夜のうちに諸堂を建立したと伝えられる(略)。当時は東に高さ33m程の三重の塔とも五重の塔とも推考される塔がありました」と書かれています。

33メートルは相当な高さです。当時は、かなり目立つ建造物だったのでは。在りし日の姿は想像するしかありません。

別の看板には「その昔、大旱魃(かんばつ)の年に竜神が自分の身を三つに切ってまで人々を助け、その頭を納めたことから名付けられた」との記載が。

町のホームページを開いてみると、次の通り詳しく紹介されていました。

「731年、春から日照り続きで、作物は実らず、人々は困窮していた。聖武天皇は(略)龍閣寺に雨乞いの祈願を命じた。

龍閣寺の釈命上人は(略)祈り続けた。とうとう結願という日、聴衆の中から進み出るものがあった。それは、身長が八尺(約2.6m)もある老人であった。そして、『私は印旛沼の主です(略)』と言った。

上人は(略)『あなたは竜の化身なのですね。それなら、慈しみの雨を降らせて人々の苦悩を助けなさい。(略)竜の力を顕しなさい』と答えた。

すると老人は、『(略)私が雨を降らせれば(略)この身は三つに裂かれ、印旛沼の辺に落ちるでしょう。そうしたら、頭は龍閣寺に、腹は印西の地蔵堂に、尾は匝瑳の大寺に納めて下さい(略)』と言ったかと思うと、かき消すように姿が見えなくなった。(略)

どうっと雨が降り始めた。(略)上人は皆を引き連れて印旛沼を訪れた。見ると、老人の話どおり、竜の身体が三つに裂かれ落ちていた。人々は皆、哀悼の涙を流し、約束どおりに、竜の身体を三ヶ所に葬った。その夜、頭を納めた龍閣寺は龍角寺、腹を納めた地蔵堂は龍腹寺、尾を納めた大寺は龍尾寺と名を改め、今でも、人々は龍のために祈り続けている」

…引用以上。

かつて、伝説が残るほどの大規模な干ばつがこの地に起きたのでしょう。その干ばつから命がけで人々を救った龍の頭部が龍角寺に納められ、栄町の人々は今も祈りを捧げ続けているというわけです。

そして、栄町だけでなく、龍の腹を納めた印西市の「龍腹寺」、尾を納めた匝瑳市の「龍尾寺」と、伝説は千葉県北総地域をまたがるようにして語り継がれています。

たまった水が増減しない穴

中央のくぼみに溜まった水が増減しないという「不増・不滅の石」

境内で、もう一つの伝説を発見しました。

前述の塔の中心となる柱を据える礎石が残されています。

真ん中に直径約1メートルの穴がぽっかりと開き、中には水が溜まっています。

この石、案内看板には「不増・不滅の石」とあり、「三重の塔の中心にたまった水は、大雨でも日照りでも増減しなかったといわれています」と書かれていました。

水に関する不思議な伝説が、ここにも残されていました。

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