千葉県市原市南部の里山で、5月14日まで開催されている現代アートの祭典「いちはらアート×ミックス」(以下、アートミックス)のレポート第3回。

里見エリアのIAAES(旧里見小学校)に展示されている、土をテイスティングできる作品や、机の表面を彫って地図にした作品、2014年から引き続き制作をしてきた作品も含め、さまざまなアーティストの作品を一挙に紹介します。

10か所の土をテイスティング?

3人のアーティストの世界土協会による展示「Dirt Restaurant ー土のレストランー」

土に関心をもつ南条嘉毅さん、ジェームズ・ジャックさん、吉野祥太郎さんの3人のアーティストで構成された世界土協会による展示「Dirt Restaurant ー土のレストランー」は、土にまつわるストーリーや場所の記憶、採集者の経験を追体験できるという作品です。

室内には、高級フランス料理店のようなテーブルセッティングが10人分置かれ、クラシックピアノ音楽と同時に、土を採集する音や、会話などが流れています。

テーブル上のそれぞれのワイングラスの中には土、皿の上にはモニターがあり、手前に置かれた紙には、土の場所の地名や感触、香りなどの特徴がメニューのように書かれています。

3人のアーティストの世界土協会による展示「Dirt Restaurant ー土のレストランー」

ワイングラスの中の土は、千葉県市原市月崎、福岡県福岡市井尻など、全て採集地の違う10種類。モニターには、その土の場所の画像や採集の様子がスライド式に次々と映し出されています。

実際に土の香りをテイスティングして(嗅いで)みると、鉄のような香りがしたり、ほとんど匂わないものがあったりと、場所によってさまざまであることがわかります。土の形状も、サラサラとしたものや、固まっているものなど違いがあることがわかります。

独特の雰囲気を醸し出す非日常空間で、ゆったりと土に秘められた記憶を感じてみるのもいいかもしれません。

机の表面を彫った、市原市の地図

現代美術家の角文平さんによる作品「養老山水図」は、教室の机をいくつも並べて、表面に巨大な市原市の地図を掘るなどした作品です。

ジオラマのように、市北部の工業地帯が浮かび上がっています。

かつて里見小学校に通った少年が、いたずらで机に刻んだ落書きに想を得たこの彫刻。2014年のアートミックス開催時から掘り進め、ここに完成しました。

使えなさそうで、使えそうなもの

美術家の吉田和司さんによる「事物屋博物館」

美術家の吉田和司さんによる「事物屋博物館」では、一見するとガラクタのようなものがたくさん、棚に並べられています。

家庭などから出た、いらなくなったものを分解・解体して、用途があるようなないような、絶妙な加減で展示している作品で、それらは「使えなさそうで使えそうな事物」なのだとか。

骨のみの傘、取っ手と注ぎ口のないヤカン、底の抜けたショッピングかごなど、何か用途を見出す人がいるかもしれません。

5月3日と4日、ワークショップが開催されます。どんな事物になるのでしょうか。

豪華絢爛な「美術室」

豊福亮さんによる「美術室」

豊福亮さんによる2014年のアートミックスで披露したインスタレーション「美術室」です。かつての教室を豪華絢爛につくりかえました。

この「美術室」には、20世紀後半の美術史家のE.H.ゴンブリッジの著書『美術の物語』に登場する世界の名画の模写が展示されてます。

豊福さんは、高滝エリアの市原湖畔美術館で、作家の作品販売やワークショップを行う市場「イチマル」も手がけています。

夜景を星に見立て、唱える願い事

佐藤史治さんと原口寛子さんのアーティストユニットによる映像を使ったインスタレーション「星(近視と遠視)」

2011年に結成した佐藤史治さんと原口寛子さんのアーティストユニットによる映像を使ったインスタレーション「星(近視と遠視)」は、市原市内で撮影した夜景を夜空に浮かぶ星に見立てて、いくつものモニターに映し出し、願いをごとを唱える音声が流れる作品です。

会場の壁には「近くのものがはっきりみえると 遠くのものがぼやけてしまう 子どもの頃にお願いしたことは、はっきりとみえているだろうか。」という問いかけが書かれ、ハッとさせられる人もいるのではないでしょうか。

モニターに映し出された道路を撮影した映像では、自動車が通過するタイミングで、願い事を3回唱える声が聞こえてきます。

市原の産業発展を「光の穴」に見る

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