7月16日、ついに挽回作業を開始!

セミの鳴き声が響き渡る袖ケ浦市郷土博物館。
万葉植物園では鮮やかなオレンジ色のノカンゾウが花盛り。

足場の前に繁ったイヌビワの木には、小さなザクロのような可愛い実がたくさん。

上総地方特産だった望陀布の原料といわれるカラムシも急成長。

今年も掘削現場に夏がやってまいりました!
まずはいつもより多めに、New粘土3袋をネバダルに入れて、濃いネバを張ります。
トラブルが続く際は粘土を濃くして、とにかく基本に忠実に、慎重に作業を進めます。
スイコを下ろして積もった泥を吐き出したい!という衝動に駆られますが、すでに太・細2本のスイコが刺さったままのサムライ状態につき、慎重に慎重を期して、細いハダマワシを下ろしていくのがベストでしょう。

良き粘土を井戸孔に流し込んで…

先日ようやく入手できた粘土をネバダル、そしてネバミズダメに流し入れてみると、ありがたや時間が経ってもなかなか沈殿しません!
これまで使ってきたものはかき混ぜてもすぐに沈んでしまい(みそ汁か、ってくらい)、上澄みが透き通ってしまうという上総掘りにはまことによろしくないサラサラ具合だったので、余計に今回の粘土の濁り具合に幸せを感じてしまいます。
やはり上総掘りの掘削成功には、良質の粘土が欠かせません。

竹ヒゴに沿わせて、どこまで降りるかな

途中、何度か竹ヒゴ同士を繋ぐ金属製のヒゴワに引っかかったような感触があったものの、ハダマワシの直径は5cmほど。
井戸孔内で積もった泥?に当たる表面積が小さいのと、肩の部分が傾斜していることで何かの下をくぐってしまっても引っかからずに逃げ出せる構造なので、抜けなくなる心配は小さいと思われます。

シュモクを握り、大きなストロークで上下させましたが、そっと下ろすとネバり、勢いをつけて思い切って下ろすとすこーん、と抜けるように深く下がるポイントがあります。
あまり力を入れて突き下ろすのは、さすがに刺さってしまいそうで怖いので、適度に力を抜いて動かします。

いつもは頭上のハネギがバネとなって引き上げてくれるのですが、ハダマワシは竹ヒゴ1本分の長さをヒゴグルマに巻いたまま緩めてあるため、下ろすのも引き上げるのも100%人力(もちろん多少の浮力もありますが)。
背筋力がつきそうな作業を、暑さの中、少人数で続けて無理しては体に毒。
こまめに休憩と交替を繰り返しながら、気長に少しずつ下ろしていきました。

井戸孔がネバ水をよく飲んだ午前は2m67cm、あまり飲まなかった午後は92cm、1日を通じて計3m59cm、竹ヒゴの印を下げることができました。

次回へ持ち越し!挽回作業は続く☆彡

従来の挽回作業では、ハダマワシなどを上下させている間に自然に、すーっと埋まっている鉄管が上がってきたそうです。
今回もそうなることを期待していましたが、今のところ相変わらず竹ヒゴを押しても引いてもびくともしません。
天秤で重りをつけてテンションをかけたまま、挽回作業は次回に続く!

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上総掘りチャンネル

袖ケ浦市郷土博物館に拠点を置き、国指定の重要無形民俗文化財に指定された「上総掘りの技術」の技術保持団体である「上総掘り技術伝承研究会」と、技術保持者である3代目・井戸掘り職人の鶴岡正幸がお送りする、上総掘りのお知らせチャンネルです。
千葉県の上総地方で誕生した伝統的な手掘りの深井戸掘り工法「上総掘り(かずさぼり)」。少人数の人力だけで、重機や電力を使わずに数百mの深さまで井戸を掘ることができるこの技術で、かつて新潟の油田や別府温泉なども掘られました。
現在では水不足に苦しむアジアやアフリカ諸国で、上総掘りの技術を活用した支援や国際交流を行う事例が増えています。
当会でも年に2回、JICAつくばセンターから海外の土木・治水系省庁の職員らを対象に、上総掘りの掘削体験と見学ツアーを受け入れています。
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