小湊鉄道沿線で荒廃地を整備する人々。今回は地域を挙げた里おこし活動が評価された(市原市提供)

 里山と融和を図る精神や地域を挙げた里おこし活動に優れたデザイン思想があるとして、市原市の小湊鉄道(石川晋平社長)が本年度のグッドデザイン賞に輝いた。創立100周年の節目の年にもたらされた吉報に、石川社長は「地域全体での受賞と思っている」と喜びをかみしめた。

 同賞は日本デザイン振興会の主催事業で、対象とするデザインの領域が商品や建築、ソフトウエア、システム、サービス、人による活動などと広範囲に及ぶのが特徴。今回は4495件の応募があり、厳正な審査の結果、1403件の受賞が決定した。

 約10年前から地域住民と沿線の景観整備を行う同社は、世界語の「SATOYAMA」をキーワードに挙げ、養老渓谷駅前を森に戻す“逆開発”の取り組みなどを紹介。人々が里山から学んだ知恵として、自然と人の暮らしは分けるのでなく、いつまでも共にあるという考えを明らかにした。

 同社のプレゼンテーションに対し、審査委員からは「暮らしの中にある鉄道の風景の質を高めていこうとするデザイン思想が優れている」との評価が寄せられた。

 里山を巡る活動全般が評価された今回の受賞について、小出譲治市長は「新たな時代の価値観を象徴するもの」と祝福。同社と沿線の活性化に向け、「世界に誇るSATOYAMAとして、地域全体の価値創造に全力で取り組む」とコメントした。

 千葉県内では本年度、同社のほかに南房総市の複合施設「シラハマ校舎」など8件が同賞に選ばれた。

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