さかなクンが出演している館山市のPR動画(市提供)

 館山市は、4日から同市と東京や伊豆大島をつなぐ高速ジェット船が季節運航されるのに合わせ、東京海洋大学名誉博士でタレントのさかなクンを登用した観光客誘致策を進めている。いずれもさかなクンによるもので、出演したPR動画の放映、イラストを施した大漁旗での出迎え、デザイン監修した貸し自転車の導入という多彩な内容。地元の“渚の駅”たてやまのもり立て役となり、集客で成果を上げている実力にほれ込み、伸び悩む都内からのジェット船利用者を増やす狙いだ。

 さかなクンは同市在住でふるさと大使の第1号。2015年12月下旬に“渚の駅”たてやまの名誉駅長に就任した。

 これに合わせ、施設内の渚の博物館に設けられたギャラリーで、自ら描いたイラストやゆかりの品を展示した。市によると、16年の博物館の入館者数は17万3391人と前年比59・6%の2桁増。ギャラリー開業直後の1~5月は2~3倍となった。

 市担当者は「メディアで取り上げられ、注目が高まった。観光バスも来ており、さかなクンの影響は大きい」と話す。

◆75分の早さ

 この影響力を高速ジェット船利用にも波及させようと、市は新たな取り組みを始めた。

 高速ジェット船は、3月26日までの期間限定。東京・竹芝桟橋-館山港-伊豆大島を行き来する。社会実験を含めて14年目を迎えているが、期間中の利用者は例年、館山-大島間が6千~7千人に対し、東京-館山は70~90人と低迷。市担当者は「東京から館山へ渋滞なしで75分の早さで行けるということが周知されていない」と話す。

 都内を中心に館山を知ってもらうため、市は「さかなクンの館山にGO(ギョー)」と題し、PR動画を制作。城山公園をはじめとする観光スポットや、ポピーなどの花、海鮮丼、夕日の名所といった魅力を紹介するものだ。5分と30秒の2種類ある。

 30秒バージョンをJR東京駅の丸の内南北通路と京葉通路、恵比寿駅西口で放映する。動画を流す画面にスマートフォンをかざせば5分動画につながるQRコードも付ける。

 また、さかなクンによる館山湾の魚イラストがちりばめられた大漁旗を“渚の駅”たてやま内のギャラリーに展示。旅客運航の歓迎セレモニーなどで実際に振って観光客を出迎える。

千葉県館山市 観光PR動画 “さかなクンの館山にGO(ギョ~)!!”(5分Ver.) - YouTube

出典:YouTube

◆ハコフグ色

館山市が今月から始めたレンタサイクル「渚のちゃり」。さかなクンのトレードマークであるハコフグがデザインされている

 館山到着後の観光も盛り上げる。市は、新たにさかなクンを前面に打ち出したレンタサイクル「渚のちゃり」を事業化。高速ジェット船寄港地である“渚の駅”たてやまを拠点に実施する。自転車はトレードマークであるハコフグカラーで彩られ、ハコフグヘルメットとともに半日(4時間)500円、1日千円で利用できる。

 幼児椅子設置タイプ1台を含め10台用意。「のんびりと歴史散策」「海風と景観風景」「近世の館山巡り」の3コースを設定した専用マップも配布する。自転車は同市や南房総市内の13カ所で乗り捨て可能で、2次交通としての利用促進も図る。

 館山市の金丸謙一市長は「さかなクンは発信力があるのでコラボした。たくさんのアイデアやアドバイスをくれた。観光客は家族連れが多いので、イメージも合う」と期待している。

 (館山・鴨川支局 吉田哲)

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