過去最多9608人が来場 地元との連携で浸透 アートいちはら
市原市は、市南部の里山や廃校を舞台にした芸術祭の関連イベント「アートいちはら2018春」(5月3~6日)について、県内外から延べ9608人が来場し、過去4回の開催実績の中で最多となったと発表した。
「アートいちはら」は、アートを活用した地域活性化の取り組みとして2014年春に初開催された芸術祭を受け、市が定期的に開催している。市芸術祭推進課によると、今回は8カ所のメイン会場のほか、周辺に連携会場を設け、おなじみの作家が作品展示とワークショップを行った。
来場者数の内訳は、洋画家の前田麻里さんの作品が並び、里山食堂が開かれた旧里見小学校が1789人でトップ。パラソルで彩られた内田未来楽校が1733人、光のアートが広がった古民家ギャラリー「アートハウスあそうばらの谷」が1176人と続いた。
過去4回のうち開催日数が最も短かったものの、来場者数は最多を記録。この要因について、同課は「地元との連携を進めたことで広く浸透してきたからではないか」とみる。今回の成果には、来場者のおもてなしなどに携わる協力団体の熱意の高まりを挙げた。
市は今秋と来春にも「アートいちはら」を開催し、一連の流れを20年に予定する3回目の芸術祭につなげるとしている。
色とりどりのパラソルが廃校を彩り、来場者の目を引いた=市原市宿の内田未来楽校