引き上げてダメなら、押し上げてみる?!

1月22日、極寒の現場にて、引き続き挽回作業を行いました。
ただし午前中、今後の活動方針についてメンバー同士で話し合い、スイコをとられて埋まったまま地上に出ている竹ヒゴ2本を、井戸孔内で切れてしまうのを覚悟で機械的に引き上げてみようと、賭けに出ました!

と言っても大がかりな重機ではありません。普通乗用車に搭載されているタイヤ交換用のジャッキを使って、これまで上に引っ張って引き抜こうとしていたものを、地上に踏ん張って押し上げてみては、というアイデアを試すことにしました。

竹ヒゴにシュモクを取り付け、足場板の上にヒゴ掛けとジャッキを差し入れて、少しずつシュモクが持ち上がったいく様子をメンバー一同、固唾を呑んで見守りました…。

ぐぐぐーっと10㎝くらいはシュモクが上がっていきます。しかし、それは埋まったまま伸びたと言った方が正しいでしょう。ジャッキを下げると再び同じ位置に竹ヒゴは下がってしまいます。
結局、シュモクを上手くジャッキに固定することが難しく、押し上げ方式を断念。

やっぱりレバーブロック。ただし、本気できりきりしてみる。

続いて、半年前から常にテンションをかけ続けているレバーブロック(ワイヤー)で、思い切ってこれまでよりも強い力をかけてみようということに。レバーブロックを吊り下げた丸太が折れてしまわないよう、縦に丸太を添えて番線で固定し、補強しました。

ウィンチがきりきり、みしみしと音をたて始め、何かが弾け飛んできそうで恐怖を感じつつ、午後3時をまわって陽がかげってしまうと現場の寒さは尋常ではないレベルになり、レバーブロックを固定したまま後片付けをし、解散としました。続きはまた来週!

心機一転!諦める潔さも、技術の伝承活動には必要

このチャレンジで、全ての竹ヒゴが切れて井戸孔内に残されてしまった場合、挽回作業を諦めることを決断しなければなりません。
それは、2011年9月に体験用に掘られていた22mの井戸孔を、ポンプをつけて1本の井戸として仕上げよう、と掘削してきた80mあまりを諦めるということです。
すでに80mぶんの竹樋も完成し、挿入に備えアナケズリで孔径を広げようと計画していた矢先にスイコ2本をとられてしまった番狂わせ。
めげずに挽回作業を続けてきましたが、気持ちを切り替える時が来たようです。
今後、足場丸太を新しくし、現在の井戸孔の近傍に新たに0mから掘り始め、今度こそ竹樋挿入・ポンプ取り付けまでを完遂しようと誓いを新たにしたのでした。

現場作業はさておき、まずは粘土の調達先を探すこと。竹採りはシーズンを逃したため、次の秋までおあずけ。新メンバーには練習用として竹ヒゴ製作を体験してもらうのもいいでしょう。また、一般を集めて足場建てから掘り始めまでを行う体験学習会の開催、足場模型製作の仕上げ、6月にはミュージアムフェスティバルへの参加…今年もやりたいことがいっぱいです。
頑張れ、上総掘り技術伝承研究会!

関連する記事

週刊ちばにっぽう 2016/01/30-2/5

1月30~2月5日の千葉日報オンライン掲載記事の中から、反響のあった記事、おすすめの記事などをご紹介します。


   千葉日報チャンネル

週刊ちばにっぽう 2016/07/30-08/05

7月30日〜8月5日の千葉日報オンライン掲載記事の中から、反響のあった記事、おすすめの記事などをご紹介します…


   千葉日報チャンネル

上総掘りチャンネル

袖ケ浦市郷土博物館に拠点を置き、国指定の重要無形民俗文化財に指定された「上総掘りの技術」の技術保持団体である「上総掘り技術伝承研究会」と、技術保持者である3代目・井戸掘り職人の鶴岡正幸がお送りする、上総掘りのお知らせチャンネルです。
千葉県の上総地方で誕生した伝統的な手掘りの深井戸掘り工法「上総掘り(かずさぼり)」。少人数の人力だけで、重機や電力を使わずに数百mの深さまで井戸を掘ることができるこの技術で、かつて新潟の油田や別府温泉なども掘られました。
現在では水不足に苦しむアジアやアフリカ諸国で、上総掘りの技術を活用した支援や国際交流を行う事例が増えています。
当会でも年に2回、JICAつくばセンターから海外の土木・治水系省庁の職員らを対象に、上総掘りの掘削体験と見学ツアーを受け入れています。
現在、モーレツにメンバー大募集中!
見学やお問い合わせはetofumiya●r8.dion.ne.jpまで。
※●は@(アットマーク)

ランキング

人気のある記事ランキング