オーナーの下間麻里子さんに抱っこしてもらう雄猫さち=富津市上のカフェ&ギャラリー・ダム

 富津市のとある里山。猫好きの知人に勧められ、カフェ&ギャラリー「ダム」という風変わりな名前の店を訪れた。動物たちに囲まれ、ゆったりとくつろいだ時間を楽しめるという。

 店の入り口近くを歩いていると、放し飼いの2匹の犬が“歓待”。「ワン、ワン」と何度か吠(ほ)え、記者の足に顔をこすりつけてきた。店のドアを開けると、オーナーの下間(しもつま)麻里子さんが笑顔で迎えてくれた。

カフェスペースに隣接する「猫部屋」で遊ぶ猫たち

 ダムは、2002年に麻里子さんの夫・長平さんの実家だった古民家を改装してオープン。近くに郡ダムがあることが名前の由来。隣接地にあるキャンプ場とともに夫妻で切り盛りしている。

 開店当初は動物がいるカフェではなかった。「ある日、1匹の迷い猫を飼うようになって、それからお客さんたちが近くの公園などに捨てられていた猫や犬を『ここなら引き取ってくれるのでは』と思って持ち込むようになった。つまり保護しているわけです」と麻里子さん。現在は猫23匹、犬7匹、ニワトリ8羽がいる。

薪ストーブがある懐かしさ漂う店内

 薪(まき)ストーブがある店内はレトロな趣。木造の家屋なので木の温もりも感じる空間だ。客用のテーブル脇の床上で犬が当たり前のように寝そべり、ふと棚の上を見ると猫がいる。壁には麻里子さんが撮影した猫の写真がたくさん飾られている。犬猫好きにはたまらないシチュエーションだ。

 動物たちは分け隔てなく家族のように接しているという夫妻。それでも雄猫サチは特別な存在だ。生後1カ月ぐらいの時に客が拾ってきた。「全身まひの状態でした。動物病院に連れて行きましたが安楽死させるのはかわいそうということで結局うちで引き取った。今は11歳。よく頑張っていると思います」と麻里子さんは目を細める。

 サチは本やテレビ番組などで紹介され有名に。不自由な体に負けず生きる姿が感動を呼び、北海道から沖縄まで全国各地からサチに会いに客が来る。手紙や千羽鶴、毛布、えさなども送られてきた。

 注文したホットコーヒーを飲む。サチに元気をもらい、足元には犬のハッピーが人懐こく体をこすりつけてくる。至福の一杯。

(文化部・日暮耕一)

◇店舗情報
住所=富津市上648▽営業時間=11時~17時▽定休日=火・水・木曜日▽(電話)0439(65)5126▽主なメニュー=石窯ピザ(千円)、パスタ(900円)、コーヒー、紅茶(各400円)

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